突然ですが、『革と皮』の違い、わかりますか?
両方とも読み方が同じですが、『動物の皮』、『革製品』をいう言葉があり、天然皮革は、動物の皮を原材料として、作られます。
財布や、バッグなどで使われる天然皮革は、動物から剥いだ状態では、すぐに製品の材料として使うことができません。
主に、牛や羊、山羊、豚などの皮は、耐久性を持たせる鞣し(なめし)、染色などの工程を経て、1枚のシートのように成形されます。
それを専門の職人や、工場が買い入れ、革を部品ごとに切り分ける、『カット作業』、各パーツを縫い合わせる『縫製作業』など様々な工程を経ることで、やっと革製品として、私達が目にすることができるのです。
少し複雑ですが、革には、種類があり、他に人造皮革、合成皮革、人工皮革などがあります
一般に、ポリウレタンを主原料とする合成皮革は、加水分解という、空気中の水分との化学反応により、品質が著しく劣化(割れ、ベタつき等)します。
そのため、保管の方法や、使用年数によっては、製品自体の寿命を迎えてしまうことが多いです。
合成皮革は、加工が容易なため、ファッション性が高くなるというのがメリットなので、一口には言えませんが、長く使うなら、本革の製品をオススメします。
長い使用で手に馴染み、風合いが出てくるというのが、本革の製品の魅力の一つですが、鞣しの方法、縫製の良し悪しによっても、表情が変わってきます。
一つ一つの製品に個性があり、それが味となって、使い手の所有欲を刺激する革製品を、ぜひあなたも手にとってみませんか?
『初心者のための革財布入門』シリーズ目次
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