革は、古代から使われてきたという歴史があります。
古代、特に石器時代の人が毛皮を身につけて狩りをしている様子を本や、再現映像などで目にしたことがある方も多いことでしょう。
しかし、それらは、まだ私達が知っているような、加工されたものではありませんでした。
そのため、なかなか昔の革製品について、目にしたりする機会はありません。
しかし、革の歴史を紐解いてみると、世界ではもちろん、日本でも古くから、活用されてきたという歴史があるのです。
日本では、江戸時代頃に、鹿の革を使用した刀などが使われたり、和太鼓に革を張って使用してきました。
代表的な革の産地として現在有名なのは、栃木、兵庫県姫路などで、
特に兵庫県は牛の革製品のシェアが大きいことで知られています。
よく、栃木レザー、姫路レザーという名称で呼ばれているので、ご存知の方も多いかと思います。
一方、世界の革の歴史というと、1800年代終盤に、クロムなめしと呼ばれる、今日主流の、金属を使ったなめしが行われる用になりました。
植物タンニンなめしと呼ばれる、植物を使ったなめし方も、外国から伝来したもので、ここ100年程で、日本でもクロムなめしと、タンニンなめしが使われるようになってきました。
上質な革を作れているのは、イタリア、フランス、スペインなどのヨーロッパ圏。
トカゲ革についていえば東南アジアも有名です。
牛肉消費量の多いアメリカも革はたくさん作られています。
日本と、世界では、革の製造過程に大きな違いがありましたが、今では日本でも、化学薬品を使ったなめし加工なども登場して、革製品の新しい可能性を模索しています。
職人技の光るなめし加工、縫製の製品を選ぶことで、身近に革の歴史を感じることができるでしょう。
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